[第26号:2019-1-20]

本号の主な内容

教本ページ(組手型、他)の更新(以下にリスト)

 以下の組手型は新装版デジタル空手武道教本(4月に更新予定)に新たに分類整理され掲載される予定です。また、本映像は組手型の稽古映像ですから、正式の組手型の映像は、新装版デジタル空手武道教本の中で更新され、掲載されます。デジタル空手武道教本は、今後IBMA極真会館空手道の修練に欠かせないものです。誤解を恐れずに言えば、日々の稽古のみならず、教本と講習による稽古がなければ、IBMA極真会館の空手道は学べません。もうしばらくお待ちください。

 

  組手型一覧のページについて

 このページはIBMA極真会館空手道の修練体系の一部である組手型(組形)の研究中の映像(練習映像)を掲載しています。今後、正式の組手型の教本を製作したいと考えています。この映像は研究科生による研究の映像です。今後、IBMA極真会館では組手型(護身術を含む)の修練体系を確立し、その修練を実施していきます。

 現在、各道場で実施しているTSスタイルの試し合い(組手法)は、競技のための修練ではなく、小刀捕りを想定した組手修練です。ゆえに間合いの操作、位置取りの技能の体得を目標とします。換言すれば、TSスタイルの試し合いは「機先を制する」ことが重要です。また護身術の修練は、空手道の独自性である、徒手で小武器(短刀など)に対抗する技の修練を通じ、IBMA極真会館増田道場の理念である、自他一体の境地を目指すことに繋がります。

 以上のことは、現在の道場稽古だけでは学べません。まずは、IBMA極真会館空手道の理念と理論、哲学をデジタル教本で学んでください。

お知らせ

  • デジタル空手武道通信では、常時コンテンツを修正、補充(アップロード)していきます。
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  • ※近日中に以下の更新、掲載を予定しています。
    IBMA極真会館空手道の基本修練項目を改訂版の掲載を予定しています。
    IBMA空手競技規定の改訂版。
    増田章の空手レッスン。

編集後記  第26号

 年末は、急な仕事があり、忙しくしていた。無理をしたためか、年末から年始は、風邪気味で体調不良だった。ゆえに正月は外出を控え、自宅で読書をしていた。あれこれ雑務が溜まっているのだが、最近は、本を読みたいとの欲求が強くなっている(元々本が好きな私であるが…)。自分の無知を実感するからかだろうか。もっとインプットをしたいと思っている。 

 正月の読書の共通項は、儒教、仏教、神道、老荘思想であった。その中でも仏教は親鸞、儒教は中江藤樹(陽明学者)だった。大仰だが、私には日本人の特性、同時に人間の普遍性を知りたいとの欲求が強い。もっと大量に関連本を読みたいと思ったが、昨年から着手している、デジタル教本のリニューアルと身体のメンテナンスが気がかりで十分に読むことができなかった。

 デジタル教本のリニューアルは、私の空手道の体系化に絶対に必要なことである。ただ、そのことが道場生のニーズに適っているかはわからない。なぜなら一人ひとりの欲求や感性は異なると、通常考えられているからだ。しかし、誤解を恐れずに言えば、そこに照準を合わせれば、考え方、行動が現実的にはなるだろうが、世俗的になりすぎる。「俗が悪いか」と言われれば、悪くはない。俗にこそ、生命の躍動があるとも思う。しかし、理想。そして聖なるものを追求すること。それが一方になければ、その場その場の欺瞞に振り回されるのだ。これ以上は言うまい。そのレベルに留まろうとする人たちに合わせることは、利他にも繋がるだろう。しかし、そうすれば私は私を失う。もう逡巡している時間はない。

 あえて言えば、私は空手道を楽しいものだと考えている。否、道(理法)を追求する生き方は、安心立命の道であり、私はそれを楽しいと感じる。 しかし、それを楽しいと感じない人には、何か伝え方を考えなければならないかもしれない。目の前にある価値を換金するだけのビジネスならば、それは正しい。もし、その正しさが絶対の正しさならば、私はそこから離れたい。とにかく、私は色々と学んだり、造ったりすることがこどもの頃から好きだった。 そのような経験を道場生にも体験してほしい。また、物事を追及し、理法を知り、それと合致した生き方を目指すことが楽しいと感じてもらい。 

 その目標の実現のために、武道哲学、組手型、基本体系、組手法などの項目の全てを、まずは体系化したい。その昔、極真空手の創始者、大山倍達先生と私が接した時、感じたのは、大山先生にも同様の考えがあったことだ。弟子の分際で不遜な言い方であるが、大山先生は、読書好きで、勉強好きであった。そして、高い理想を持っていた。私は、大山先生ほどの能力がないので、組織を大きくするというような考えを持たない。その代わりに、命に変えてでも、空手を哲学、芸術、学問(人間教育)として攻究し、それを体系化したい。私は、組織が大きくならなくとも良いから、質の高いものを残したいと思っている。また、その哲学を社会において実践する武道人を育成したい。

 

 

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